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书籍
理論
1. Amazon Route 53
Amazon Route 53は、AWSのスケーラブルなDNSウェブサービスで、ドメイン名をIPアドレスに解決するために使用されます。Route 53には、以下の重要なルーティングポリシーがあります:
- 遅延ベースルーティング (Latency-Based Routing):
- 最小の遅延でユーザーにサービスを提供するために使用されます。Route 53は、ユーザーがどのリージョンから最も早くサービスを受けられるかを評価し、そのリージョンにトラフィックをルーティングします。
- 遅延ベースルーティングは、各リージョンのパフォーマンスを監視し、最適なリージョンにトラフィックを分配します。
- 加重レコードセット (Weighted Record Sets):
- 複数のターゲットにトラフィックを分配するために使用されます。加重レコードセットを使用すると、異なるリソースに対して異なる割合でトラフィックを送信できます。
- 例えば、1つのサーバーに70%のトラフィックを、別のサーバーに30%のトラフィックを分配できます。
2. 健康チェック (Health Checks)
健康チェックは、Route 53がリソースの正常性を確認するために使用する仕組みです。正常なリソースにのみトラフィックを送ることができます。
- ターゲットの健康評価を有効にする:
- Route 53では、エイリアスレコードやその他のリソースに対して健康チェックを有効にできます。この設定を有効にすることで、Route 53はリソースの正常性を監視し、正常でないリソースにはトラフィックを送らないようにします。
- ターゲットの健康評価を無効にすると、リソースがダウンしていてもトラフィックはそのリソースに送られ続け、サービスの可用性が低下する可能性があります。
- 健康チェックの設定:
- 例えば、HTTPリクエストを送信してレスポンスを確認したり、特定のTCPポートが応答しているかを確認することができます。これにより、システムの障害を早期に検出できます。
3. Route 53の組み合わせ使用
- 遅延ルーティングと加重ルーティングの併用:
- 遅延ベースルーティングと加重レコードセットは、異なる目的で使用されますが、同時に使用することが可能です。
- 遅延ベースルーティングはパフォーマンス最適化に基づき、加重レコードセットはトラフィック分配に基づいて動作します。これにより、システムが高可用性を維持しながら、最適なパフォーマンスを提供することができます。
4. 災害復旧シナリオにおけるRoute 53の役割
災害復旧シナリオでは、システムの冗長性を確保し、万が一の障害時に自動的に他のリージョンやサーバーにトラフィックをリダイレクトできるようにすることが重要です。
- 健康チェックと自動リダイレクト:
- 健康チェックを使用することで、Webサーバーがダウンした場合、トラフィックを他のリージョンやサーバーに自動的にリダイレクトできます。
- 健康チェックが設定されていないと、Route 53はサーバーがダウンしているかどうかを認識せず、トラフィックを停止したサーバーに送信し続ける可能性があります。
まとめ
- 遅延ベースルーティングと加重レコードセットを併用することは可能ですが、両方が正常に機能するためにはターゲットの健康評価を有効にし、健康チェックを設定することが必要です。
- これにより、障害時にトラフィックを自動的に適切なターゲットにリダイレクトし、高可用性を保つことができます。
実践
略
一問道場
問題 #442
ソリューションアーキテクトは、カスタムドメインの下で2つのAWSリージョンにわたるユーザーにサービスを提供するWebアプリケーションをデプロイしました。このアプリケーションは、Amazon Route 53のレイテンシーベースのルーティングを使用しています。ソリューションアーキテクトは、各リージョンの別々のアベイラビリティゾーンにあるWebサーバーのペアに重み付きレコードセットを関連付けました。
ソリューションアーキテクトはディザスタリカバリシナリオを実行します。1つのリージョンのWebサーバーがすべて停止したとき、Route 53は自動的にユーザーを別のリージョンにリダイレクトしませんでした。
この問題の可能性がある根本的な原因はどれですか?(2つ選択してください。)
A. Webサーバーが停止したリージョンの重みが、他のリージョンの重みよりも高く設定されている。
B. セカンダリリージョンのWebサーバーの1つがHTTPヘルスチェックに合格しなかった。
C. レイテンシーリソースレコードセットは、重み付きリソースレコードセットと組み合わせて使用することはできない。
D. Webサーバーが停止したリージョンのドメインに関連付けられたレイテンシーエイリアスリソースレコードセットの評価ターゲットヘルス設定が有効になっていない。
E. 停止したWebサーバーに関連付けられた1つ以上の重み付きリソースレコードセットにHTTPヘルスチェックが設定されていない。
解説
正解は D と E です。それぞれの選択肢について詳しく解説します。
D. 遅延エイリアスリソースレコードセットに対してターゲット健康評価を有効にする設定がされていない
- 遅延エイリアスリソースレコードセットに対してターゲットの健康チェックを評価する設定が無効になっている場合、Route 53はWebサーバーが停止したかどうかを認識できません。
- ターゲットの健康評価は、リソース(Webサーバーなど)が正常であるかどうかを判別するための機能であり、これが有効になっていないと、サーバーが停止しても他のリージョンに自動的にリダイレクトされません。
- これを有効にすることで、健康チェックが正常に動作し、トラフィックを適切に他のリージョンにルーティングできるようになります。
E. 健康チェックが設定されていない
- Route 53は、トラフィックをルーティングする際、健康チェックを使用して各ターゲットの正常性を確認します。
- もし、健康チェックが設定されていない場合、Route 53はリソースがダウンしていることを検出できず、停止したサーバーにトラフィックを送り続けます。
- 健康チェックを設定し、サーバーがダウンした場合には他のリージョンにリダイレクトされるようにする必要があります。
なぜ他の選択肢が誤りか
- A. 「1つのリージョンのWebサーバーの重みが他のリージョンより高い」:
これは加重レコードセットの設定に関する問題であり、遅延ベースのルーティングと健康チェックには直接関係しません。遅延ベースのルーティングは、最小の遅延を選択するため、重みの設定が間違っていても自動的に別のリージョンに切り替わる可能性があるため、この問題の原因にはなりません。
- B. 「1つのWebサーバーが健康チェックに合格しなかった」:
健康チェックに合格しない場合、Route 53はそのサーバーを無効と見なし、他の正常なサーバーにリダイレクトします。しかし、これが問題の原因とは限りません。設定が間違っている場合に該当するため、直接的な原因とは言えません。
- C. 「遅延リソースレコードセットと加重リソースレコードセットを同時に使用できない」:
これは誤りです。遅延ベースのルーティングと加重レコードセットは、異なる目的で使われますが、両方を同時に使用することは可能です。この問題では、ルーティングポリシーの組み合わせは問題ではありません。
まとめ
- D と E の選択肢が正解です。
- D:ターゲットの健康評価を有効にしないと、健康チェックが機能しません。
- E:健康チェックが設定されていないと、Route 53はリソースが正常かどうかを判断できません。
- これらの設定を適切に行うことで、災害復旧シナリオでのトラフィックの自動的なリダイレクトが正常に行われるようになります。
- 作者:みなみ
- 链接:https://www.minami.ac.cn//%E8%B3%87%E6%A0%BC%E5%8B%89%E5%BC%B7/17bd7ae8-88e2-809e-b686-e1ce19139bdb
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