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理論

SMB (Server Message Block) プロトコルは、主にWindows環境でファイル共有やプリンター共有に使用される通信プロトコルです。ただし、Windows以外のOSでもサポートされています。
AWS Outposts は、AWSが提供するハイブリッドクラウドソリューションの1つで、AWSのインフラストラクチャとサービスをオンプレミス環境に拡張するためのものです。
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これにより、AWSのクラウドサービスをデータセンター、オンプレミスの施設、またはエッジロケーションで利用でき、クラウドと同様の体験をローカル環境で実現します。

災害復旧 (Disaster Recovery, DR) におけるクラウド活用の基本知識

クラウド環境を活用した災害復旧 (DR) ソリューションの設計では、以下のポイントが重要です。

1. 災害復旧要件の明確化

  • RTO (Recovery Time Objective): サービスを復旧するまでの許容時間(例: 5分以内)。
  • RPO (Recovery Point Objective): データ損失の許容範囲(例: 数秒~数時間)。
  • この問題では「5分以内に利用可能」がRTOに該当。

2. ストレージ選択の基準

  • Amazon S3 Standard-IA: 低頻度アクセスデータ向けで、コストとパフォーマンスのバランスが良い。
  • Amazon S3 Glacier/Glacier Deep Archive: アクセス頻度がさらに低いアーカイブデータ向け。ただし、復元に時間がかかる(数分~数時間)。
  • Amazon FSx for Windows File Server: SMBアクセスに特化した高パフォーマンスなファイルシステム。

3. SMBプロトコルのサポート

  • オンプレミスアプリケーションがSMBを使用している場合、クラウド上でもSMBを利用可能なサービスが必要。
    • Amazon FSx: SMBアクセスをネイティブでサポート。
    • Amazon S3 File Gateway: SMB共有を介してAmazon S3にデータを保存可能。

4. データアクセス頻度に応じた設計

  • 頻繁にアクセスされるデータ: 高速ストレージ(例: SSDやAmazon FSx)を使用。
  • 低頻度アクセスデータ: S3 Standard-IAやGlacierなど、コスト効率を重視したストレージを選択。

5. コスト効率と柔軟性

  • 運用コストを抑えるため、必要に応じてストレージ階層を組み合わせる。
  • メタデータのような小規模で高頻度アクセスが必要なデータと、大容量で低頻度アクセスのデータ(例: 画像ファイル)を分けて管理。

AWSサービスの選択ポイント

サービス
特徴
適用シナリオ
Amazon S3 File Gateway
SMB共有を通じてデータをS3に保存可能。S3 Standard-IAやGlacierと連携可能。
データセンターとAWS間で低頻度アクセスデータを共有する場合に適用。
Amazon FSx for Windows
SMBプロトコルをネイティブでサポート。高パフォーマンス。
高頻度アクセスが必要なアプリケーションやファイル共有に最適。
Amazon S3 Glacier
コスト効率が良いアーカイブストレージ。ただし復元に時間がかかる。
長期保存が必要なデータ(例: バックアップやアーカイブ)。

まとめ

災害復旧設計では、要件に応じたRTOとRPOの設定が最優先です。AWSのサービスは、コスト効率とアクセス頻度に応じて柔軟に選択可能です。特に、Amazon S3 File Gateway はSMBプロトコルをサポートし、コスト効率と簡便性を兼ね備えた強力な選択肢です。

実践

一問道場

質問 #401
ある会社が、自社のデータセンターで稼働しているアプリケーションの災害復旧(DR)ソリューションを設計したいと考えています。このアプリケーションは、SMBファイル共有に書き込みを行い、2つ目のファイル共有にコピーを作成します。両方のファイル共有はデータセンター内にあります。このアプリケーションは2種類のファイルを使用します:メタデータファイルとイメージファイルです。
会社は、このコピーをAWSに保存したいと考えています。また、災害が発生した場合にはデータセンターまたはAWSからSMBを使用してデータにアクセスできる必要があります。このデータのコピーはほとんどアクセスされることはありませんが、5分以内に利用可能でなければなりません。
選択肢
A. Amazon S3ストレージを備えたAWS Outpostsをデプロイします。Outposts上のWindows Amazon EC2インスタンスをファイルサーバーとして構成します。
B. Amazon FSx File Gatewayをデプロイします。Amazon FSx for Windows File ServerのマルチAZファイルシステム(SSDストレージを使用)を構成します。
C. Amazon S3 File Gatewayをデプロイします。S3 File Gatewayを構成して、メタデータファイルにはAmazon S3 Standard-Infrequent Access(S3 Standard-IA)を使用し、イメージファイルにはS3 Glacier Deep Archiveを使用します。
D. Amazon S3 File Gatewayをデプロイします。S3 File Gatewayを構成して、メタデータファイルとイメージファイルの両方にAmazon S3 Standard-Infrequent Access(S3 Standard-IA)を使用します。

解説


要件

  1. SMBアクセス
      • データセンターおよびAWSからSMBでデータにアクセス可能である必要があります。
      • これは、AWS側でSMBプロトコルをサポートするソリューションが必要であることを意味します。
  1. ディザスタリカバリ (DR)
      • AWSにデータをコピーし、災害時にはそこからデータを利用可能にする必要があります。
  1. 低頻度アクセス
      • データのコピーはほとんどアクセスされないが、災害時には5分以内に利用可能でなければなりません。
  1. ファイルの種類
      • メタデータファイルとイメージファイルの2種類。これらに異なるストレージポリシーを適用する可能性があります。

選択肢の分析

A: AWS Outposts + Windows EC2インスタンス

  • 利点:
    • Outpostsはオンプレミス環境にAWSのハードウェアを持ち込み、AWSリソースをローカルで利用可能にします。
    • Windows EC2インスタンスを使えばSMB共有を提供可能。
  • 欠点:
    • Outpostsはコストが非常に高く、要件に比べて過剰なソリューション。
    • データの「低頻度アクセス」には適していません。
➡ 不適切。

B: Amazon FSx File Gateway + FSx for Windows File Server

  • 利点:
    • Amazon FSx for Windows File Serverは、SMBプロトコルをネイティブにサポート。データセンターとAWSの両方からSMBでアクセス可能。
    • マルチAZ構成により高可用性を確保。
  • 欠点:
    • FSxは高パフォーマンスが求められるユースケース向けであり、「低頻度アクセス」にはコスト効率が低い。
    • メタデータファイルとイメージファイルのストレージ要件に応じた柔軟性がない。
➡ 不適切。

C: Amazon S3 File Gateway (S3 Standard-IA + Glacier Deep Archive)

  • 利点:
    • Amazon S3 File Gatewayは、オンプレミスのアプリケーションに対してSMB共有を提供可能。
    • S3 Standard-IAは低頻度アクセス用、Glacier Deep Archiveはさらにコスト効率が良い長期アーカイブ用。
    • メタデータファイルとイメージファイルで異なるストレージポリシーを適用可能。
  • 欠点:
    • Glacier Deep Archiveはリストアに時間がかかり、5分以内のアクセス要件を満たさない可能性がある。
➡ 不適切(要件に完全には一致しない)。

D: Amazon S3 File Gateway (S3 Standard-IAのみ)

  • 利点:
    • S3 File GatewayがSMB共有を提供。オンプレミスおよびAWSからのアクセスが可能。
    • S3 Standard-IAは低頻度アクセスデータに最適で、5分以内のアクセス要件を満たす。
    • メタデータファイルとイメージファイルを同じストレージクラスで管理することで運用が簡素化される。
  • 欠点:
    • ストレージコストはやや上がる可能性がある(イメージファイル用にGlacier Deep Archiveを使用しないため)。
最適な選択肢

結論

最適な選択肢は D: Amazon S3 File Gateway を利用し、S3 Standard-IA を使用する です。
この構成は、以下の理由で要件を満たします:
  • SMBでのアクセスをサポート。
  • 低頻度アクセスデータにコスト効率が高い。
  • 5分以内にデータを利用可能。
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