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理論
1. AWSのグローバルアーキテクチャ
- AWSリージョンとアベイラビリティゾーン: AWSでは、データセンターが地理的に分散されたリージョンで運用されています。アプリケーションをグローバルに展開する場合、複数のリージョンにデプロイすることで、ユーザーに低レイテンシーのサービスを提供できます。
- リージョン間のレイテンシー: 地理的に離れたリージョン間での通信は遅延を引き起こす可能性があるため、アーキテクチャ設計時に低レイテンシーを確保するための工夫が必要です。
2. スケーラビリティと高可用性
- Auto Scaling: AWSでは、負荷の変動に応じて自動的にインスタンスをスケーリングできるAuto Scalingグループがあります。これを利用して、ゲームのトラフィックに合わせてEC2インスタンスを自動的に増減させることができます。
- スケーラブルな負荷分散: **Network Load Balancer (NLB)**は、トラフィックを効率的に分散し、高可用性を提供します。NLBは、高いスループットを必要とするアプリケーションに適しています。
3. データベースのレプリケーションと同期
- MySQLのレプリケーション: MySQLでは、主にマスタースレーブ型のレプリケーションを使用して、複数のリージョンでデータを同期することができます。しかし、リーダーレプリカ間での同期遅延が問題になる場合があるため、リアルタイム性を要求するアプリケーションには限界があることがあります。
- Amazon DynamoDBのグローバルテーブル: DynamoDBは、高速でスケーラブルなNoSQLデータベースで、グローバルテーブルを使用することで複数のリージョン間でデータを自動的に同期できます。DynamoDBは、リアルタイムでデータの整合性を保ちながら、グローバルにデータを利用可能にするため、低レイテンシーなアーキテクチャに非常に適しています。
4. DNSルーティング
- Amazon Route 53: Route 53は、DNSサービスであり、レイテンシーベースルーティングやジオプロキシミティルーティングなど、ユーザーを最適なリージョンに誘導するための機能を提供します。レイテンシーベースルーティングは、最も近いリージョンにトラフィックをルーティングし、アプリケーションのレスポンスタイムを改善します。
5. 運用の最適化と管理の簡素化
- 運用オーバーヘッドの低減: アーキテクチャを設計する際には、運用の管理を最小限に抑えることが重要です。自動化されたスケーリング、管理不要なデータベース同期(DynamoDBグローバルテーブル)、およびRoute 53による自動的なトラフィックルーティングにより、運用の簡素化が図られます。
結論:
グローバルに展開するアプリケーションでは、ユーザーの接続を最適なリージョンに自動的に誘導すること、データをリアルタイムで同期させることが重要です。DynamoDBのグローバルテーブルとRoute 53のレイテンシーベースルーティングを利用することで、低レイテンシーを保ちながらスケーラブルで高可用性なアーキテクチャを実現できます。
実践
略
一問道場
質問 #312
ある会社は、Amazon EC2インスタンスで新しいオンラインゲームをローンチしています。このゲームは世界中で利用可能でなければなりません。会社はゲームを3つのAWSリージョン(us-east-1、eu-west-1、ap-southeast-1)で実行する予定です。ゲームのリーダーボード、プレイヤーのインベントリ、イベントのステータスはリージョンを跨いで利用可能である必要があります。
ソリューションアーキテクトは、すべてのリージョンの負荷を処理できるように、どのリージョンでもスケールできるソリューションを設計する必要があります。さらに、ユーザーは自動的に最も低いレイテンシーを提供するリージョンに接続できる必要があります。
どのソリューションが最も運用のオーバーヘッドを最小限に抑えながら、これらの要件を満たしますか?
A. EC2 Spot Fleetを作成し、Spot Fleetを各リージョンのNetwork Load Balancer(NLB)に接続します。AWS Global Accelerator IPアドレスを作成し、そのIPアドレスがNLBを指すように設定します。Global Accelerator IPアドレスに対して、Amazon Route 53でレイテンシーベースのルーティングエントリを作成します。ゲームのメタデータを、各リージョンのAmazon RDS for MySQL DBインスタンスに保存します。他のリージョンにリードレプリカを設定します。
B. EC2インスタンス用にAuto Scalingグループを作成し、Auto Scalingグループを各リージョンのNetwork Load Balancer(NLB)に接続します。各リージョンごとに、Amazon Route 53エントリを作成し、ジオプロキシミティルーティングを使用してそのリージョンのNLBを指すように設定します。ゲームのメタデータを、各リージョンのEC2インスタンス上のMySQLデータベースに保存します。各リージョンのデータベースEC2インスタンス間でレプリケーションを設定します。
C. EC2インスタンス用にAuto Scalingグループを作成し、Auto Scalingグループを各リージョンのNetwork Load Balancer(NLB)に接続します。各リージョンごとに、Amazon Route 53エントリを作成し、レイテンシーベースのルーティングを使用してそのリージョンのNLBを指すように設定します。ゲームのメタデータを、Amazon DynamoDBのグローバルテーブルに保存します。
D. EC2 Global Viewを使用して、EC2インスタンスを各リージョンにデプロイします。インスタンスをNetwork Load Balancer(NLB)に接続します。各リージョンにEC2インスタンス上にDNSサーバーをデプロイします。各DNSサーバーにカスタムロジックを設定して、ユーザーを最も低いレイテンシーを提供するリージョンにリダイレクトします。ゲームのメタデータを、Amazon Auroraのグローバルデータベースに保存します。
解説
この問題では、ゲームのデータ(リーダーボード、プレイヤーのインベントリ、イベントステータス)を複数のリージョンで共有し、かつ、どのリージョンでも負荷に応じてスケールできるソリューションを求めています。また、ユーザーは最も低いレイテンシーを提供するリージョンに自動的に接続される必要があります。
各オプションを分析します:
A. EC2 Spot Fleet + Network Load Balancer + RDS for MySQL + Route 53 (レイテンシーベース)
- Spot Fleetを使用して、コスト効率の良いスケーラブルなEC2インスタンスを提供しますが、Spotインスタンスは中断される可能性があるため、ゲームのようなクリティカルなアプリケーションには必ずしも最適ではないかもしれません。
- RDS for MySQLを利用してデータを保存し、リードレプリカを各リージョンに配置することで、グローバルにデータを分散しますが、RDS MySQLは書き込み遅延を引き起こす可能性があります(特にリージョン間でのレプリケーション)。
- AWS Global Acceleratorを使用し、ユーザーを最適なリージョンに接続します。レイテンシーベースのルーティングにより、最も低いレイテンシーのリージョンにトラフィックが誘導されます。
B. Auto Scaling + Network Load Balancer + MySQL on EC2 + Route 53 (ジオプロキシミティルーティング)
- Auto Scalingグループを使用してスケーラビリティを提供し、リージョンごとのNLBで負荷を分散します。
- MySQL on EC2を使用してデータを保存し、データベース間でレプリケーションを設定しますが、EC2インスタンス上のMySQLはスケーラビリティや高可用性の面で制約があり、リージョン間のレプリケーションにも遅延が発生しやすいです。
- Route 53のジオプロキシミティルーティングは、ユーザーの地理的位置に基づいてトラフィックを最適なリージョンにルーティングしますが、レイテンシーに基づくルーティングの方がより効果的です。
C. Auto Scaling + Network Load Balancer + DynamoDB + Route 53 (レイテンシーベース)
- Auto ScalingグループとNLBで負荷分散とスケーラビリティを提供します。
- DynamoDBのグローバルテーブルを使用して、すべてのリージョンでデータを同期的に保持することで、リージョン間のレプリケーションの問題を解決します。DynamoDBは、グローバルに分散されるデータをリアルタイムで同期し、低遅延でデータを提供するため、非常にスケーラブルで高可用性のある選択肢です。
- Route 53のレイテンシーベースルーティングを使用して、最も低いレイテンシーを提供するリージョンにユーザーを自動的に接続します。
D. EC2 Global View + DNSサーバー + Aurora Global Database
- EC2 Global Viewは、EC2インスタンスのグローバルな管理を提供しますが、これは通常、グローバルなスケーラビリティや低レイテンシーのためには適していません。
- DNSサーバーを各リージョンに配置し、カスタムロジックでユーザーを低レイテンシーリージョンにリダイレクトするという方法は、運用の複雑さを増すため、管理オーバーヘッドが大きくなります。
- Aurora Global Databaseを使用して、データを複数のリージョンで同期します。これはスケーラビリティが高いですが、カスタムDNS設定とロジックを維持するのは運用が複雑になります。
結論:
最も簡単で効率的な選択肢は、Cの「Auto Scaling + Network Load Balancer + DynamoDB + Route 53(レイテンシーベース)」です。
- DynamoDBのグローバルテーブルは、低遅延かつ高可用性でデータをリアルタイムで同期できるため、グローバルなゲームデータの保存に最適です。
- Route 53のレイテンシーベースルーティングにより、ユーザーは最適なリージョンに自動的に接続されます。
- このソリューションは、運用オーバーヘッドが最も低く、スケーラビリティとパフォーマンスも高いです。
- 作者:みなみ
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