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理論

AWSを使用したオンプレミスとクラウド間のトラフィック管理の基本

オンプレミスのデータセンターとAWSクラウド間でトラフィックを安全かつ効率的に管理することは、多くの企業にとって重要な課題です。この課題に対応するには、ネットワーク構成の適切な設計とAWSのロードバランサーの活用が鍵となります。本記事では、このテーマに関連する重要な知識を解説します。

1. ロードバランサーの種類と役割

AWSには主に3種類のロードバランサーがあります。それぞれの特徴を理解することで、要件に応じた最適なソリューションを設計できます。
  • Application Load Balancer(ALB)
    • 特徴: HTTP/HTTPSトラフィックを処理し、パスベースやホストベースのルーティングをサポート。アプリケーション層(レイヤー7)に特化。
    • 主な用途: Webアプリケーション、APIバックエンド。
  • Network Load Balancer(NLB)
    • 特徴: 静的IPアドレスを提供し、TCPトラフィックを高速かつ低レイテンシーで処理。ネットワーク層(レイヤー4)に特化。
    • 主な用途: 高スループットが求められるシステム、オンプレミスとの接続が必要な環境。
  • Gateway Load Balancer(GWLB)
    • 特徴: セキュリティアプライアンスやネットワーク機能を提供するサードパーティ製品をインラインでデプロイするための専用ロードバランサー。
    • 主な用途: サードパーティのファイアウォールやIPS/IDSソリューション。

2. 静的IPアドレスの必要性

オンプレミスのファイアウォールやネットワークアプライアンスは、許可リスト(Allow List)に基づいてトラフィックを制御することが一般的です。このため、静的IPアドレスが必要となる場合があります。
  • ALBの制約 ALBは動的IPアドレスを使用するため、オンプレミスのファイアウォール設定に直接使用するのは困難です。 解決策として、NLBを介して静的IPアドレスを提供する構成が推奨されます。

3. NLBを使用したALBとの統合

NLBとALBを統合することで、静的IPアドレスを使用しつつ、ALBの高度なルーティング機能を維持することが可能です。具体的には以下の手順を実行します:
  1. NLBを作成
    1. 複数のアベイラビリティゾーンにまたがる静的IPアドレスを設定します。
  1. ALBタイプのターゲットグループを作成
    1. NLBがリクエストをALBに転送できるように設定します。
  1. オンプレミスのファイアウォール設定を更新
    1. NLBの静的IPアドレスを許可リストに追加します。
  1. クライアント接続をNLBに更新
    1. これにより、トラフィックはNLBを経由してALBにルーティングされます。

4. セキュリティと耐障害性の考慮

  • セキュリティ
    • VPCセキュリティグループやネットワークACLでトラフィックを制御します。
    • AWS WAFを活用してアプリケーション層の攻撃を防ぎます。
  • 耐障害性
    • 複数のアベイラビリティゾーンにまたがるリソースを配置します。
    • Auto ScalingグループでEC2インスタンスを動的にスケールします。

5. まとめ

オンプレミスからAWSへのトラフィック管理を最適化するには、AWSのロードバランサーを正しく活用することが重要です。特に、NLBを使用して静的IPアドレスを提供し、ALBと統合する構成は、効率的かつ安全なネットワーク設計の基本となります。このアプローチを用いることで、オンプレミスの既存システムとAWSクラウドをシームレスに統合することが可能です。
 

実践

一問道場

解説

問題の解説

背景

オンプレミスのファイアウォールでIPアドレスの許可リスト(Allow List)を設定する必要がある環境で、AWS Direct Connectを使用してAWS内のアプリケーションにアクセスしています。現在、ALBが動的IPアドレスを使用しているため、静的IPアドレスが必要です。

要件

  1. 静的IPアドレスを使用してオンプレミスからAWSリソースにアクセス可能にする。
  1. ALBのパスベースルーティングなどの機能を維持する。

選択肢の評価

  • A. ALBに静的IPアドレスを設定
    • → ALBは静的IPアドレスをサポートしていないため、不適切。
  • B. NLBを作成し、ALBタイプのターゲットグループを追加
    • → NLBで静的IPアドレスを提供し、ALBの高度なルーティング機能を維持できるため、適切。
  • C. NLBのみを使用し、ALBを削除
    • → ALBのパスベースルーティングが必要なため、不適切。
  • D. GWLBを使用
    • → GWLBは主にセキュリティアプライアンスを挿入するための用途であり、不適切。

正解

B. NLBを作成し、ALBタイプのターゲットグループを追加
→ 静的IPアドレスの提供とALBのルーティング機能を両立でき、要件を満たします。
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