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理論

AWS 組織でのコスト管理とタグ付けの重要性

AWS では、リソースの使用状況やコストを効率的に追跡し、管理するために「タグ付け」と「コストレポート」を活用することが非常に重要です。特に、複数の AWS アカウントを管理する企業においては、正確なコスト計算と適切な請求処理が求められます。以下では、AWS 組織におけるコスト管理に関する基本的な概念とその活用方法について解説します。

1. AWS タグ付けの活用

タグ付けは、リソースにメタデータを追加することで、リソースを識別・管理するための重要な手段です。AWS では、リソースに「キー」と「バリュー」のペアを使ってタグを付けることができます。たとえば、コスト管理のために「costCenter」というタグを使用することで、リソースごとのコストを追跡しやすくなります。タグを適切に設定することで、以下の利点が得られます。
  • リソースの整理: 複数のリソースを整理し、どのリソースがどのプロジェクトや部門に関連しているかを明確にします。
  • コストの追跡: タグに基づいてコストを分類し、特定の部門やプロジェクトのコストを正確に把握できます。
AWS Organizations では、複数アカウントに対して統一的にタグを管理することができます。これにより、全アカウントにおけるリソースのコストを一元的に追跡することが可能になります。

2. AWS コストと使用状況レポート

AWS では、詳細なコストと使用状況のレポートを生成することができます。これを「AWS コストと使用状況レポート (AWS CUR)」と言い、企業がどのリソースに対してどの程度のコストが発生しているのかを把握するために非常に有用です。AWS CUR は、コストに関する詳細なデータを Amazon S3 に保存でき、複数のアカウントやサービスごとのコストを分析することができます。
AWS CUR では、以下の項目が確認できます。
  • サービス別コスト: 各 AWS サービスのコストを確認できます。
  • リソース別コスト: 特定のリソース(EC2 インスタンス、S3 バケットなど)ごとのコストを追跡できます。
  • タグ別コスト: 特定のタグ(例えば「costCenter」)を基にしたコストの内訳を確認できます。これにより、プロジェクトや部門ごとのコストを管理できます。

3. AWS Cost Explorerの利用

AWS Cost Explorer は、コストと使用状況を視覚的に分析するためのツールです。これにより、過去のコストデータをグラフや表形式で表示し、トレンドや異常を迅速に検出できます。また、Cost Explorer では、タグを使ってコストをフィルタリングすることができるため、特定の部門やプロジェクトのコストを簡単に確認できます。
Cost Explorer の主な機能は次の通りです。
  • コスト分析: 過去のコストデータを表示し、トレンドや使用状況を確認できます。
  • 予算管理: 予算を設定し、コストが予算を超過しないように監視できます。
  • レポート作成: 必要に応じてレポートを作成し、コストの詳細を把握できます。

4. 自動化とコスト管理の統合

企業が複数の AWS アカウントを運営している場合、コスト管理の自動化は重要です。AWS では、AWS Lambda や AWS SDK を使って、コストレポートを自動的に処理し、定期的に更新することが可能です。これにより、手動でレポートを確認する必要がなくなり、コスト計算が効率化されます。
例えば、AWS Lambda を使用して定期的にコストレポートを取得し、タグ別に集計してレポートを生成することができます。これにより、コスト管理がシームレスに行えるようになります。
costCenter自分で定義するタグ(ユーザー定義タグ)です。AWS では、リソースにタグを付けることで、それらを分類・管理できます。costCenter タグは、特定の部門やプロジェクト、予算センターにリソースを関連付けて、コストを追跡・分析するために使用されます。

主なポイント:

  • costCenter は AWS のデフォルトタグではなく、ユーザーが任意で定義できます。
  • 例えば、costCenter: MarketingcostCenter: Engineering など、部門やプロジェクトを示す値を設定します。
  • このタグを使うことで、AWS のリソースにかかるコストを部門別、プロジェクト別に分類し、管理・最適化できます。
タグを活用することで、コストの透明化や効率的なコスト管理が可能になります。

5. AWS Organizations と一元的なコスト管理

AWS Organizations を活用すると、複数の AWS アカウントを一元管理でき、全アカウントに対して共通のポリシーや設定を適用できます。これにより、各アカウントのコストを一元的に管理し、特定の部門やプロジェクトに対する請求を正確に行うことができます。
AWS Organizations では、以下のような管理が可能です。
  • リソースのタグ付けポリシー: 組織全体でタグ付けポリシーを統一し、タグの一貫性を保つことができます。
  • コストと請求の統合: 複数アカウントのコストデータを一元管理し、請求の仕組みを簡素化できます。

結論

AWS でコスト管理を行う際には、タグ付け、コストレポート、Cost Explorer、そして AWS Organizations を組み合わせて活用することが非常に重要です。これにより、リソースごとのコスト追跡や正確な請求処理が可能となり、企業のコスト管理が効率化されます。

実践

参照元:

一問道場

質問 #29

トピック 1
複数の AWS アカウントを持つ企業が AWS Organizations を使用しています。この企業の AWS アカウントでは、VPC、Amazon EC2 インスタンス、コンテナがホストされています。
企業のコンプライアンスチームは、各 VPC にセキュリティツールを展開しており、これらのツールは EC2 インスタンス上で動作しています。ツールは情報をコンプライアンスチーム専用の AWS アカウントに送信しています。すべてのコンプライアンス関連リソースには「costCenter」というタグが付けられており、値として「compliance」が設定されています。
企業は、これらのセキュリティツールのコストを把握し、コンプライアンスチームの AWS アカウントに請求できるようにしたいと考えています。コスト計算は正確である必要があります。
要件に最適な対応はどれですか?
A. 管理アカウントで costCenter タグを有効にし、月次の AWS コストと使用状況レポートを管理アカウントの S3 バケットに保存します。レポート内で costCenter タグ別にコストの内訳を取得します。
B. メンバーアカウントで costCenter タグを有効にし、月次の AWS コストと使用状況レポートを管理アカウントの S3 バケットに保存します。AWS Lambda 関数を毎月実行し、レポートを取得して costCenter タグのリソースの総コストを計算します。
C. メンバーアカウントで costCenter タグを有効にし、管理アカウントから月次の AWS コストと使用状況レポートをスケジュールして、レポート内で costCenter タグ別にコストを計算します。
D. AWS Trusted Advisor でカスタムレポートを作成し、コンプライアンスチームの AWS アカウントに対して、costCenter タグ付きリソースの月次請求サマリーを生成します。
 
解説
この問題では、複数の AWS アカウントを持つ企業が、コンプライアンスチームの AWS アカウントにセキュリティツールのコストを正確に請求するための方法を検討しています。要件は、costCenter タグを使用してリソースを特定し、そのコストを集計することです。

最適な対応方法

A. 管理アカウントで costCenter タグを有効にし、月次の AWS コストと使用状況レポートを S3 バケットに保存し、レポート内で costCenter タグ別にコストを取得する。
  • 解説: これにより、すべてのアカウントからコスト情報を集計し、costCenter タグを基にコストの内訳を簡単に取得できます。これが最も簡単で正確な方法です。
B. メンバーアカウントで costCenter タグを有効にし、AWS Lambda 関数を使用して毎月レポートを取得し、コストを計算する。
  • 解説: Lambda 関数でコスト計算を行う方法ですが、管理アカウントでのレポート生成だけで十分に対応可能なので、運用負荷が高くなります。
C. メンバーアカウントで costCenter タグを有効にし、管理アカウントから月次のコストレポートを取得し、コストを計算する。
  • 解説: これも可能ですが、管理アカウントでレポートを取得する方法は最初の選択肢に近いので、特に追加の操作は不要です。
D. AWS Trusted Advisor でカスタムレポートを作成し、コンプライアンスチームの AWS アカウントに対して請求サマリーを生成する。
  • 解説: Trusted Advisor は主にベストプラクティスやコスト最適化の提案を行いますが、コスト計算に特化したツールではないため、適切な解決策ではありません。

結論

最適な選択肢は A です。管理アカウントでタグを有効化し、レポートを使ってコストを集計する方法が最も簡単で運用負荷が少ないです。
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